
ヘアドネーションをするには?
ここでは、ヘアドネーションの詳しい流れについてまとめています。サロン選び、カットする髪の長さの決定、発送といった工程ごとにやり方や注意点を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ヘアドネーションしたいと思ったら…?
ヘアドネーションをするには、いくつかの決められた条件を満たす必要があります。基本的な条件は以下の通り。
- 31cm以上の長さがあること
- カラー、パーマ、ブリーチヘアでもOK
- 髪が完全に乾いていること
ヘアドネーションの髪の毛はただ長ければいいというものではなく、決められたカットの仕方があります。また、寄付する団体によって条件が異なるため、あらかじめ内容をしっかり確認しておきましょう。条件を満たしていることが確認出来たら、次のステップへGO!
1.ドネーションカットを行う美容室を決める
髪の毛が十分に伸びたら、寄付したいドネーション団体の賛同サロンで髪をカットしてもらいます。
予約をする際には、必ずドネーションカットであることを伝えておきましょう。行きつけの美容室でもカットをしてもらえることもありますが、賛同サロン以外だと場合によっては断られたり、迷惑がられたり、正しいやり方で進められない可能性もあります。
せっかくの髪の毛を有効活用するためにも、できる限り賛同サロンでのカットをおすすめします。
2.寄付する髪の長さを決める
カットした髪の毛を医療用ウィッグにするには、最低でも31cm以上の長さが必要です。これは、切り口から毛先までの長さとなります。カット後のヘアスタイルとのバランスを考えながら、寄付する長さを決めていきましょう。
ドネーションカットを行ったあとは、毛先を整えて好みのヘアスタイルに仕上げてもらいます。切ってしまった髪はもとに戻せないため、後悔のないよう、美容師さんとしっかり相談しながら最終的な長さを決めるようにしてください。
3. ドネーションカットをする
いよいよドネーションカットです。まず髪をいくつかの束に分けてゴムで強めに結び、結び目から1cm上の部分をカットします。束が太いと切り口が斜めになってしまい、十分な長さを確保できないことがあるので注意が必要です。
また、髪は完全に乾いた状態であることが条件なので、事前にシャンプーはしないこと。ドライヤーで乾かしたとしても毛束の内部は湿り気が残っているため、雑菌やカビが繁殖して全体がダメになってしまいます。
4.髪の毛の束をさらに一つにまとめる
切った髪の毛は、髪の毛の長さに関わらず1人ごとの毛束にまとめます。友人などと一緒に送る場合は、髪の毛を混ぜないようにしましょう。
また、毛束をまとめるのはヒモではなく、必ずゴムを使うようにします。ヒモで結ぶと配送の途中でヒモがほどけてしまい、髪の毛がバラバラになってしまうことがあるからです。ゴムで結んでいたとしても、配送前にゆるんでいないかを再チェック!もしゆるい場合はしっかりと縛り直し、再度整えるようにしましょう。
5.団体によって必要なものを用意し、発送する
寄付する髪の毛の用意ができたら、それぞれの団体ごとに必要なものを準備します。JHD&Cの場合は、寄付する人の情報や髪の状態を記したドナーシートと返信用封筒が必要となります。ドナーシートは任意となるため、ムリのない範囲で記入すればOKです。
返信用封筒は、JHD&Cが「髪の毛を確かに受け取りました」というポストカードタイプの受領証を送るためのものです。受領証は希望者のみとなりますが、必要であれば封筒を同封しましょう。
ヘアドネーションするには?よくあるQ&A
Q.髪の毛を直接団体に持って行きたいのですが?
ヘアドネーションを主催している団体はボランティアで運営していることが多いため、専任のスタッフが常駐しているとは限りません。直接団体へ髪の毛を持ち込んでも受け付けてもらえないことがあるので、郵送で送るようにしましょう。
Q.抗がん剤やステロイド剤を服用していても、髪の毛の提供はできますか?
国内の3団体のうち、JHD&CとHEROについては受付を行っています。抗がん剤やステロイド剤といったお薬を飲んでいても、髪の毛に過度なダメージがなければOK。過度なダメージとは、髪を軽く引っ張った程度で切れてしまうような状態をいいます。
Q.カラーやパーマをしていても大丈夫でしょうか?
団体によって異なりますが、JHD&CとHEROでは、カラーやパーマをしている髪の毛でも受付しています。髪の毛の色素を抜くブリーチをしていても、強いダメージがなければ寄付できます。
Q.年齢制限はありますか?
ヘアドネーションに年齢制限はありません、誰にでも参加できるボランティアです。子どもから大人まで何歳の人でも関係なく参加できますし、国籍や性別も問いません。
Q.古い髪の毛でも大丈夫ですか?
切ってから時間が経っている古い髪の毛であっても、寄付が可能です。以前切った髪の毛を保管しているといった場合、ヘアドネーションへの協力を検討してみるとよいでしょう。
Q.事前にトリートメントをしていたほうがいいですか?
トリートメントはとくに必要ありません。化学処理をしていないほうが髪の毛のコンディションは良好になるので、そのまま送るようにしましょう。また、清潔さえ心がけていれば、普段でも特別なケアは必要ありません。
Q.人毛のエクステやウィッグは寄付できますか?
個人等で所持している人毛のエクステ(つけ毛)やウィッグについては、3団体とも受付をしていません。ただし、JHD&Cでは古かもじ(日本髪用の部分ウィッグ)や人毛エクステを、伝統工芸用の漆刷毛(うるしばけ)の原料としてリサイクルしています。そういった用途でもよければ、送付を検討してみてください。
Q.レイヤーを入れているので、条件の長さに満たない髪も混ざっているのですが、そのまま送っていいですか?
医療用ウィッグには31cmの長さが必要なので、31cm未満の場合はウィッグに使用できません。ただし、31cm以上の髪の割合が多い場合は、送付しても大丈夫のようです。
まとめ
ヘアドネーションの流れを見てきましたが、髪の毛を受け付けている団体には、それぞれの細かいルールや条件があります。それを知らずに髪をカットしてしまうと、残念ながら受付をしてもらえない…といったケースもあるのです。
こういったトラブルを避けるためにも、まずはヘアドネーション賛同サロンに相談し、詳しいやり方について知っておくとよいでしょう。団体ごとに賛同サロンがあるので、お近くのサロンをぜひ探してみてください。